業務委託を行う際、双方にとってメリットが大きい一方、残念ながらトラブルが発生することも少なくありません。最も一般的なトラブルは、仕事内容や期待する成果物に関する認識の違いです。業務委託で契約を締結する際に、双方が仕事の詳細について十分なコミュニケーションをとっていない場合、成果物を納品したときに「期待していたものと違う」となる可能性があります。これを防ぐには仕事内容を細かく書面で定め、双方が違わず理解することが大切です。
また、納期が間に合わないケースもあります。特に、同時に複数のクライアントから仕事を受けている個人事業主の場合、納期までに納品できないことがあるでしょう。納期の遅延を避けるうえでは、適切な期限設定と進捗確認が欠かせません。
費用に関しても、よくトラブルが起きます。見積もりと実際の請求額が異なり、争いになるケースです。これは作業範囲が事前の想定と異なったり、追加作業が生じたりすると起こり得ます。こうしたトラブルを避けるためにも、契約前に作業内容や報酬、追加料金に関する条件を明確しましょう。
業務委託では、依頼者の秘密情報が漏えいすることがあります。業務遂行上、必要な情報を提供するケースがありますが、これが第三者に漏れるのは大きな問題です。契約時に秘密保持契約を結び、注意深く情報を扱うことが大事となります。こうしたトラブルを未然に防ぐために、契約書の内容を詳細にして定期的にコミュニケーションを取り合い、期待と実態が乖離しないように努めましょう。